飽食の現代、食べ切れず、使い切れずに食べ物や食材を捨ててしまった経験、誰しもあるのではないでしょうか。
私も心を痛めた経験が何度もありました。
日本では現在、毎日一人当たりご飯茶碗1杯分の食べ物を捨てているといいます。
世界に目を向けると、生産される食品の約1/3がロスされるか廃棄されているとされています。
前回、そうして廃棄される「食品ロス」についての記事を書きました。食品ロスについて詳しくは前回の記事をぜひご覧ください。
[あわせてよみたい]
食品ロスとエシカル:持続可能な消費への道 – Saricoとエシカル (sarico2023.com)
食べ切れずに捨てられる食品がある一方で、満足に食べられない貧困状態にある家庭も少なくありません。
世界の推定3億3,300万人の子ども、つまり6人に1人の子どもが極度の貧困の中で暮らしています。
先進国の日本においても、あまり知られていませんが相対的貧困(生きるか死ぬかの飢餓レベルというわけではないけれど、同じ国・地域の人とくらべて収入・資産が少なく、生活も厳しく不安定な状態)の状態にある子どもは7人に1人いるというデータがあります。
こうした2つの問題を解決する方法として、今回は「フードドライブ」という取り組みをご紹介します。
フードドライブとは
フードドライブとは、家庭で余っている食品を回収拠点(スーパーや自治体など)やイベント会場に持ち寄り、地域の福祉施設や子ども食堂、生活困窮者支援団体などに寄付する活動です。
フードドライブの参加方法と注意点
寄付する食品の条件を確認
多くの団体で以下の条件が求められています。寄付する前に必ず確認しましょう。
- 未開封であること
- 賞味期限が2カ月以上残っていること
- 常温保存が可能であること
- 製造者または販売者、成分表示、アレルギー表示があること
寄付が難しい食品
次の食品は多くの団体で回収対象外とされています。
- 冷蔵・冷凍食品
- アルコール類
- 賞味期限が短いもの
- 自家製の食品や開封済みのもの
ファミリーマートの取り組み
ファミリーマートでは2021年からフードドライブ事業を始めています。滋賀県でも現在38店舗で回収BOXが設置されています。
今回、ファミリーマート大津ときめき坂店で回収BOXを見つけました。
こちらで回収された食品は、逢坂アモーレ子ども食堂さんへ寄付されるようです。
受付可能なものと不可のものも、一般的なフードドライブの規定に沿ったものになっています。
気軽に立ち寄りやすいコンビニエンスストアでの回収は、とても素晴らしい取り組みだと思いました。
ファミリーマートさんでは2022年8月時点で全国約1,700店舗でフードドライブを実施しているそうです。また、食品の回収量も、2021年4月開始から2022年2月までに約20トンを達成しているとのこと。
私が取材した大津ときめき坂店は回収状況はぼちぼちとのことでしたが、今後もっと認知が広まるといいなと思います。
最後に
実はあまり知られていないかもしれませんが、SDGsの17のゴールの第1番目は「貧困をなくそう」です。地球環境の問題としての食品ロスと、貧困問題を同時に解決する方法として、フードドライブはとても良い取り組みです。
皆さんも家庭に眠っている使いきれない食品があったら、フードドライブに参加してみてください!
参考
余った食品を寄付。取り組み広がるフードドライブ| ecojin(エコジン):環境省 (env.go.jp)
フードドライブとは?目的や参加・実施手順、課題、取り組み事例を紹介:朝日新聞SDGs ACTION! (asahi.com)
相対的貧困とは? 定義と現状、解決につながる対策を紹介:朝日新聞SDGs ACTION! (asahi.com)
1.貧困をなくそう | SDGsクラブ | 日本ユニセフ協会(ユニセフ日本委員会) (unicef.or.jp)
ファミマフードドライブ|FamilyMart Stories|ファミリーマート