今日はびわ湖開きですね。みなさんは、こんな琵琶湖のかたちをしたピアスを、街で見かけたことはありませんか。
思わず「それ、琵琶湖ですよね?」と声をかけたくなる、あのデザイン。
今回ご紹介するのは、びわ湖モチーフのアクセサリーを制作する大津在住の作家・岡崎さんです。
その作品は、単なる“ご当地モチーフ”ではなく、琵琶湖への深い愛情から生まれています。
「故郷がない」私を、琵琶湖が受け入れてくれた

岡崎さんは広島生まれ。幼少期に大阪へ移り、ほぼ大阪で育ちました。
転勤族だったため、どこかに「ここが私の故郷」と言い切れない感覚があったといいます。
結婚を機に滋賀へ。
ご主人の趣味でSUPをするなど、琵琶湖のそばで過ごす時間が増えていきました。
「琵琶湖が、自分を受け入れてくれたような気がしたんです」
毎日そこにあるのに、特別な存在。
その存在が、岡崎さんの心の拠りどころになっていきました。
元アパレルデザイナーが選んだ“ひとりでできる表現”

岡崎さんは服飾を学び、アパレルデザイナーとして働いていました。
自分がデザインした服を街で着てくれている人を見かけたときの喜びは、今も忘れられないといいます。
しかし、過酷な勤務環境や生活環境の変化もあり退職。
それでも「作ること」への思いは消えませんでした。
「一人でできる表現は何だろう」
そう考えて辿り着いたのがアクセサリー制作でした。
琵琶湖で真珠が生まれていることを知った日

制作を続ける中で知った、ある事実。
琵琶湖で真珠が養殖されている。
驚きと同時に、「これだ」と思ったそうです。
すぐに養殖業者を訪ね、直接お願いをしました。
現在扱っている真珠は、齋木産業株式会社が西の湖で養殖している本物の琵琶パールです。
かつては海外にも輸出されていた歴史を持ちながら、環境悪化などで一度衰退。
今は生産者も少なくなっています。
「琵琶湖にしかないものを、形にしたい」
その想いから生まれたのが、びわ湖にまつわるアクセサリーでした。
県外で働く“元滋賀県民”から届くメッセージ

オンラインショップには、関東など県外からの注文も届きます。
「滋賀出身なんです。職場で琵琶湖を感じたくて」
そんなメッセージに、胸が熱くなるといいます。
滋賀県民にとって琵琶湖は、あって当たり前の存在。
けれど県外に出て初めて、その大きさや存在感に気づく人も多いのではないでしょうか。
アクセサリーを手に取るとき、ほとんどの方が笑顔になる。
その反応が何より嬉しいと岡崎さんは語ります。
次の挑戦は、琵琶湖の絵本

現在、岡崎さんは琵琶湖をテーマにした絵本「びわこのこ」(タイトル仮)の制作にも挑戦しています。
きっかけはお子さんの誕生でした。
「琵琶湖のそばで育つ子どもたちに、琵琶湖を知る入り口になる絵本があったら」
子どもが感じること。大人が受け取ること。それぞれ違ってもいい。
琵琶湖の歴史や、共に生きるという視点をやわらかく伝えられる物語を目指して、何度も書き直しながら制作を進めています。
5月刊行を目標に準備中で、クラウドファンディングにも挑戦予定とのこと。
琵琶湖は、滋賀だけにとどまらない存在

世界的にも貴重な古代湖である琵琶湖。
けれど私たちは、その価値を日常の中で見過ごしてしまいがちです。
アクセサリーという小さなかたちで。絵本という物語で。
「琵琶湖を、愛でる。守る。つなぐ。」
岡崎さんの挑戦は、私たち一人ひとりに問いかけています。
この湖と、どう共に生きていくのか。
びわ湖開きの今日。大津に暮らす私たちだからこそ、もう一度、琵琶湖を見つめ直してみませんか。
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