琵琶湖のSDGs版「MLGs(マザーレイクゴールズ)」を知っていますか

前回、SDGsについて取り上げましたが、滋賀県には「琵琶湖のSDGs」版である「MLGs(マザーレイクゴールズ)というものがあるのをご存知でしょうか?
今回はMLGsについて取り上げていきたいと思います。

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目次

MLGsとは

MLGsは「マザーレイクゴールズ(Mother Lake Goals)」の略称です。「琵琶湖」を切り口とした2030年の持続可能社会へ向けた目標(ゴール)として、2021年7月1日に策定されました。

MLGsのなりたち

過去10年、マザーレイク21計画(琵琶湖総合保全整備計画)の進捗管理の一翼を担ってきたマザーレイクフォーラム運営委員会が、10年の活動を集大成し、石けん運動以来の “自治”と“連携”の精神を次世代に引き継ぐため、「琵琶湖版のSDGs」である「マザーレイクゴールズ(MLGs)」の検討を進め、作成にいたりました。

MLGsの目標

MLGsは、「琵琶湖版のSDGs」として、2030年の環境と経済・社会活動をつなぐ健全な循環の構築に向け、
琵琶湖を切り口として独自に13のゴールを設定しています。それぞれご紹介していきます。

Goal1 清らかさを感じる水に

アオコや赤潮などのプランクトンの異常発生が抑制され、飲料水としても問題がなく、思わず触れたくなるような清らかな水が維持される

Goal 2豊かな魚介類を取り戻そう

在来魚介類の生息環境が改善し、資源量・漁獲量が持続可能な形で増加するとともに、人々が湖魚料理を日常的に楽しむ

Goal 3 多様な生き物を守ろう

生物多様性や生態系のバランスを取り戻す取組が拡大し、野生生物の生息状況が改善するとともに、自然の恵みを実感する人が増加する

Goal 4 水辺も湖底も美しく

川や湖にゴミがなく、砂浜や水生植物などが適切に維持・管理され、誰もが美しいと感じられる水辺景観が守られる

Goal 5恵み豊かな水源の森を守ろう

水源涵養や生態系保全、木材生産、レクリエーションなどの多面的機能が持続的に発揮される森林づくりが進み、人々が地元の森林の恵みを持続的に享受する

Goal 6 森川里湖海のつながりを健全に

森から湖、海に至る水や物質のつながりが健全に保たれ、湖と川、内湖、田んぼなどを行き来する生き物が増加する

Goal 7 びわ湖のためにも温室効果ガスの排出を減らそう

日常生活や事業活動から排出される温室効果ガスを減らす取組が広がり、琵琶湖の全層循環未完了などの異変の進行が抑えられる

Goal 8 気候変動や自然災害に強い暮らしに

豪雨や湯水、温暖化などの影響を把握・予測し、そうした事態が起きても大きな被害を受けない暮らしへの転換が進む

Goal 9 生業・産業に地域の資源を活かそう

地域の自然の恵みを活かした商品や製品、サービスが積極的に選ばれ、地域内における経済循環が活性化し、ひいては環境が持続的に守られる

Goal 10 地元も流域も学びの場に

琵琶湖や流域、自分が生活する地域を環境学習のフィールドとして体験・実践する機会が豊富に提供され、関心を行動に結びつけられる人が増加する

Goal 11 びわ湖を楽しみ 愛する人を増やそう


レジャーやエコツーリズムなどを通じて自然を楽しむ様々な機会が増え、琵琶湖への愛着が育まれる

Goal 12 水とつながる祈りと暮らしを次世代に

水を敬い、水を巧みに生活の中に取り込む文化や、水が育む生業や食文化が、将来世代へと着実に継承される

Goal 13 つながりあって目標を達成しよう


年代や性別、所属、経験、価値観などが異なる人同士、また異なる地域に住まう人同士がつながり、琵琶湖や流域の現状、これからについて対話を積み重ね、その成果を共有できる機会が+分に提供される

MLGsとSDGsの関係

MLGsは、SDGs(持続可能な開発目標)と理念を共有しながら、琵琶湖という地域特有の課題に焦点を当てています。特にSDGsの目標6(安全な水と衛生)や目標14(海洋資源の保護)と強く関連していますが、MLGsはそれらを琵琶湖の水質や生物多様性保全に特化した形で展開しています。地域独自の取り組みが、グローバルな持続可能性の目標とも結びついている点が特徴です。

地域住民と企業の役割

MLGsの実現には、地域住民と企業の協力が不可欠です。例えば、地域住民による琵琶湖の清掃活動や、企業による環境配慮型商品の開発などが具体例として挙げられます。また、観光業も琵琶湖の美しい自然を守りながら持続可能な形で成長することが求められています。地域住民一人ひとりが日常の中でエシカルな選択を意識し、未来の琵琶湖を守るための行動が重要です。

まとめ

MLGs(Mother Lake Goals)は、琵琶湖の持続可能な未来を目指すための指針です。滋賀県にSDGsの琵琶湖版があることは、滋賀県がエシカルに積極的に取り組んでいるのを感じて嬉しく思います。母なる琵琶湖があるからこその取り組みだとも思います。この目標の実現には、地域住民や企業、行政が協力し、共に行動することが求められます。未来の世代に美しい琵琶湖を引き継ぐため、私たち一人ひとりができることから始めることが大切だと思います。

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